「用水記念碑」。

(あしあと その614・清田区の11・清田の1)

厚別川の河畔に沿って走る市道に面して石碑が建てられています。北海道コカ・コーラボトリング株式会社の敷地を背にして立つこの石碑は、「用水記念碑」です。

碑面には、「開鑿 参十年 大正八年十月之建 用水記念碑」と刻まれた下側に、「功労者 吉田善太郎君 諸橋亀吉君 山崎銀之助君 山本喜兵衛君」と添えられています。

碑の背面には、凹部に文字が刻まれていますが、風化が著しく解読が困難です。「さっぽろ文庫45 札幌の碑」によれば、「山崎新助 白石用水組合一同 (以下不明)」と刻まれているものと思われます。

この碑は、元は厚別川の土手に建てられていて、現在地に移されたもののようです。かつて、広大な水田地帯として栄えた清田地区を作り上げたのは、この地域に広がる農場主であった吉田善太郎氏の名前から吉田用水と呼ばれた、延長約5キロメートルにも及ぶ手掘りの用水路でした。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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