「吉町太郎一先生像」。

(あしあと その842・北区の89・北海道大学の13)

北海道大学の工学部の前庭に、一体の胸像が置かれています。白御影でできた台座の正面には、「初代工学部長吉町太郎一先生」と刻まれています。

台座の背面には、

「北海道大学工学部開学三十五周年に当り先生の御功績を記念してこれを建立する

昭和三十四年十月 吉町太郎一先生胸像建立期成会」

と記されたブロンズ板がはめ込まれています。

胸像の背には、「吉町先生像 顕清」の文字が残されています。これは、北大構内にあるクラーク像を制作した彫刻家の加藤顕清によるものです。

吉町氏は、北海道大学工学部の創設に尽力し、大正13年から昭和6年まで初代工学部長を務めました。その業績の一つに旭川市内の石狩川に架かる旭橋の設計があります。また、室蘭工業大学の前身である室蘭高等工業学校の初代校長を務め、室蘭市内に吉町坂として石碑とともに残されています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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