「都ぞ弥生歌碑」。

(あしあと その897・北区の111・北海道大学の17)

「楡影寮記念碑」から北西方向に構内の通路を進むと、左手の分岐点の角に石碑が建てられています。これは「都ぞ弥生歌碑」です。

碑面には金属板がはめ込まれ、そこには

「横山芳介作詞 赤木顕次作曲 明治四十五年惠迪寮歌

都ぞ弥生の 雲紫に 花の香漂ふ宴遊(うたげ)の筵(むしろ) 盡きせぬ奢りに濃き紅や その春暮れては移らふ色の 夢こそ一時青きしげみに 燃えなん我可胸想ひを載せて 星影さやかに光れる北を 人の世の清き國ぞとあこがれぬ」

と記されています。これは「都ぞ弥生」の一番の歌詞で、作詞した横山芳介氏の書になります。

碑の右側面には小さめの金属板がはめ込まれていて、そこには

「昭和32年9月24日 歌碑建設期成会により建立 平成19年9月22日 恵迪寮同窓会により改修 横山芳介 書」

と記されています。

右側面の碑面に文字が刻まれているのがわかりますが、あまりよく読み取ることができません。

碑の脇には説明板が立てられていて、そこには

「恵迪寮歌「都ぞ弥生」歌碑

明治38年(1905年)に建てられた札幌農学校の寄宿舎は、2年後「恵迪寮」と命名された。毎年、寮生により、寮歌が作られており、「都ぞ弥生」は同45年(1912年)の寮歌である。恵迪寮は、昭和6年(1931年)に現「都ぞ弥生」歌碑の北側周辺に移転され、その後も数多くの学生を育て送り出してきたが、新しい寮の建設により昭和58年(1983年)に取り壊された。

「都ぞ弥生」は今日なお学生たちに歌い継がれている。」

と」記されています。

この碑は、北海道大学の創基80周年を記念して建てられたもので、平成19年に恵迪寮命名百年記念事業の一環として改修されました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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