(あしあと その406・北区の28・北海道大学の2)
北海道大学の構内にある有名なクラーク像です。正門から入って西に向かう通路と、構内を南北に貫く通路の交点付近の一角に建てられています。
ブロンズ製の胸像の台座には、クラーク博士の署名と、その下に彼が札幌を去る際に学生たちに向かって残したとされる「BOYS BE AMBITIOUS」の言葉が刻まれています。その言葉の下に添えられたレリーフは、博士が植物学に進むきっかけとなったオオオニバスを象ったものだとされています。
胸像の背面には、ローマ数字に続けて、「BY SEKIRO TAJIMA」と刻まれえています。これは、この胸像を作った彫刻家である田嶼 碩朗(たじま せきろう)氏のことです。1926年5月14日に氏によって制作されたこの像は、1943年に太平洋戦争の際に金属供出されて失われましたが、現存しているこの像は、1948年に彫刻家の加藤顕清氏が残された石膏の原型を元にして再現したものです。ちなみに田嶼氏の作品には、大通公園の西5丁目にある聖恩碑があります。
胸像の前には説明板が立てられており、それには、
「ウィリアム・S・クラーク像
明治9年(1876年)、北海道開拓の人材を育成するため札幌農学校が開設され、教頭としてアメリカからマサチューセッツ農科大学学長W・S・クラークが着任した。
彼は、わずか9ヵ月の滞在中に精力的に農学校の基礎づくりにはげみ、キリスト教に基づいた教育は学生たちに大きな影響を与えた。
帰国に際し残した“Boys,be ambitious!”の言葉は、今なお深い感銘を与えている。」
と記されています。
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