「厚別墓地移転記念碑」。

(あしあと その606・清田区の6・里塚の1)

札幌の南東に位置する里塚霊園は、敷地面積が札幌ドームの約12倍の広さを持つ市民霊園です。開設は昭和41年で、霊園内には市内のいくつかの墓地から改葬されている区画があります。

改葬されたことを示す区画には、石碑が建てられており、その一つが「厚別墓地移転記念碑」です。これは、霊園内の大きなロータリーから北西方向に向かった一角に建てられています。白御影石でできたオブジェの碑面には、黒御影い石の石板がはめ込まれ、そこには「厚別墓地移転記念碑」と刻まれています。

碑の背面には、次のように刻まれています。

「明治の初年以来 新天地開拓の念に燃え ふるさとの建設にはげまれた父祖縁者の諸霊が眠る厚別墓地は 九十有余年にわたる地域の発展と 本市の副都心造成計画から 霊地としての環境が著しく損なわれるに至った

このことから 墓主の総意と厚別墓地移転委員会の協力により 当里塚霊園に移転改葬することとした

ここに諸霊の冥福を冀い 記念の碑を建立する

昭和49年11月9日 札幌市長 板垣武四」

「厚別墓地移転記念碑」は、里塚霊園内に同じ形状のものがもう1か所別の場所に建てられています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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