「祈武運長久」碑。

(あしあと その650・豊平区の75・中の島の4)

中の島の環状通沿いにある中の島神社の境内に建てられた碑です。

あまり目立たないので見過ごしてしまいそうですが、丸みを帯びた縦長の自然石でできたこの碑は「祈武運長久」碑です。碑面には、おそらくですが、「祈」の文字の下に続けて「武運長久」と刻まれ、その左側に「紀元二千六百年建之」と添えられていますが、それ以外には石碑のいわれを示すものがありません。

この碑が建てられた紀元2600年は昭和15年(1940)であり、神武天皇が即位した皇紀2600年を記念して、全国各地で奉祝行事が執り行われました。また、昭和12年に勃発した支那事変の長期化から、世界大戦に向けて軍事色が濃厚になりつつある時期でもあり、日本の勝利を祈願して建てられたものではないかと推測されます。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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