(あしあと その664・東区の18・伏古の1)
東区の伏古を流れる伏籠川が、暗渠からその流れを現す北26条東22丁目に、北26条ホームラン公園という広場があります。昨年は公園の改修工事が行われていましたが、今年になって再訪するとすっかりきれいになっていました。この公園の一角に建てられているのが「庚申塚」です。
碑面には大きく「庚申塚」と刻まれています。
碑の背面には、「大正九庚申年十月二十九日 建之」と刻まれています。
台座の背面には、12人の氏名が刻まれています。
この碑は、元は現在地から西に向かって南北に走る道道273号線に沿った玉葱畑の一角に建てられていました。その土地が区画整理されて石碑が移設されることになり、昭和55年に現在の公園の一角に移されたそうですが、この年は碑が建てられた大正9年からちょうど60年目の再び庚申の年に当たっていました。
さらに、この地区には越後出身者が多く入植した地域で、その風習から庚申塚の下に密封した徳利を埋設し、60年後の庚申の年にそれを開けて飲むのが慣例になっていたそうで、移設した際にも2本の徳利が出て来たそうです。あいにくお酒には地下水が混じってしまって、飲める状態ではなかったそうですが、奇縁を感じますね。
この徳利は、現在は東区にある札幌郷土資料館に展示されているということです。
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