(あしあと その766・豊平区の92・月寒の25)
月寒公民館に隣接するつきさっぷ中央公園内に、国道36号に面してレリーフ型のモニュメントがあります。これは、「豊平町・札幌市合併三十周年記念碑」です。
歩道から少し奥まった植栽に半ば埋もれた状態で置かれたその記念碑には、アーチが型の橋と牧場のサイロ、リンゴの枝と少女が象られています。
記念碑の手前には副碑が置かれており、そこには、
「ふるさとの大いなる発展を祈って
1871年(明治4年)、平岸、月寒に初めて開拓の鍬が入ってから、多くの先人の労苦により築かれてきた豊平町は、1961年(昭和36年)5月1日、より豊かな発展を願って、札幌市と合併しました。
このレリーフと花壇は、豊平町と札幌市の合併30周年を記念して、幌南ロータリークラブと株式会社渡辺鋳工所から寄贈されたものです。
ここは、1956年(昭和31年)から合併時まで旧豊平町役場が、さらに札幌市が政令指定都市に移行する1972年(昭和47年)まで札幌市月寒支所が置かれ、豊平の大きな変革期の中心となった場所です。
レリーフには、豊平の歴史を象徴するものとして、往時のリンゴ園を偲び、リンゴのかれんな花と実、交通路として重要な役割を果たした豊平橋、開拓当初から進められた牧畜業のシンボルであるサイロの絵が、本間武男氏の筆により描かれています。
1991年5月1日 札幌市豊平区 題字 豊平区長 柿本伸之」
と記されています。
長年の懸案だった豊平町と札幌市の合併は、議会における議決に至るまで紛糾が続き、議会内に張られたピケ隊の排除に警察が動員されるなど、円満とは言えませんでした。その困難を乗り越えて、現在の大都市札幌が生まれました。
0コメント