「國富在農」碑。

(あしあと その769・白石区の46・本通の8)

本通北3丁目の国道12号から少し工事を入った個人住宅の敷地に、大きな「國富在農」碑が建てられています。

コンクリート製の台座の上に置かれた一風変わった形状の自然石の碑面には、大きな文字で「國富在農」と刻まれ、その右側に「希典書」と添えられています。揮毫したのは、明治末期に陸軍大将を務めた乃木希典で、同じものが知事公館内にも残されています。

碑の背面には、「齋祀 大正十五年三月十五日 諸橋亀吉君 早川両三君 前川太兵衛君 〇〇者一同」と刻まれています。

この碑は、この地で広大な農場を所有していた山田龍蔵氏が小作人と共に建てたもので、背面に刻まれた3人は、3代にわたる農場主になります。この碑は元は近くの別の場所にあったものですが、昭和42年の国道12号拡幅工事に伴って、現在の個人宅の敷地内に移設されました。

この碑を訪れた時に家人がいたので、お断りをしたうえで敷地外から写真だけ撮らせていただきました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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