(あしあと その192・北区の5・あいの里の1)
先に紹介した「馬頭観世音」碑を望むあいの里循環通を西方向に進んでいくと、信号機のある交差点の一角に柵で囲まれたレンガ造りの小祠があります。これが「仙人庚申塚」を祀った小祠です。
小祠の正面は金属製の扉で閉じられており、中に仙人を模った石像が鎮座しています。
その内壁に説明板が掲げられています。それには、
「仙人庚申像年代記 北区あいの里四条二丁目
明治二八年九月 一八九五年 岸本濱造建立
昭和五二年七月 一九七七年 柳沢正幸祠堂寄進
昭和五三年七月 北区役所歴史案内板設置
昭和五七年六月 日本住宅公団あいの里造成仮移設
昭和六〇年十月 一九八五年 現在地本移設
平成三年六月 北区歴史と文化の八十八選選定
平成五年八月 一九九三年 同人祠堂改築寄進 三十五万円
北区歴史と文化の八十八選保存会々長 柳沢正幸」
と記されています。
小祠の左脇には案内板が建てられ、それには、
「仙人庚申塚
この石像は、明治28年(1895年)に建立され、山岳信仰の開祖といわれる役行者(えんのぎょうじゃ)をかたどっている。右手に錫杖(つえ)、左手には煩悩悪霊を打ち砕く金剛杵(こんごうしょ)をもつ。台座には右から「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿が刻まれている。これは何事もつつしみ深くあらねばならないという庚申信仰の教えを表している。仙人の姿をした庚申塚はめずらしく民俗学上も貴重なものである。なお、この像は昭和60年(1985年)、東北約10メートルのところからここへ移された。」
と記されています。
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