「一里標跡」。

(あしあと その219・豊平区の25・月寒の1)

都心から国道36号を東に向かい、環状通との交差点を越えると緩やかな登り坂になります。その坂の途中で望月寒川を渡りきった南側の歩道脇に、説明板が建てられているのがわかります。

この説明板は、ここが「一里標跡」であることを示しています。それには

「一里標跡

明治6年、札幌-室蘭間の札幌本道完成を機に、創成橋を基点にして1里ごとに里程標を設置した。月寒坂の下(現月寒中央通1丁目)に札幌に向かい左手側に土盛りをし、一里標とし記した柱を建てた。」

と記されています。

道路元標は創成橋のたもとに建てられています。現在の元標は復元されたものですが、そこから1里(約4㎞)の距離にある場所に一里標が建てられ、旅程の目安とされていました。マップで両標間の距離を測定してみると、まさに約4㎞でした。ちなみに、2里は札幌ドームの辺り、3里は北広島市との境界附近に当ります。3里に当る地域は里塚(さとづか)ですが、かつては三里塚(さんりづか)と呼ばれており、現在でも神社や小学校にその名前が残されています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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