(あしあと その228・豊平区の26・月寒の2)
札幌市月寒体育館の東側の市道を一町ほど都心部方向に進むと、住宅街が広がる右手の広大な空き地の一角に、札幌軟石でできた「石倉と門柱」があります。
石倉の右側には石造の門があり、その敷地の中には木々が生い茂り、そこだけ時間に取り残されたような空間となっています。
開放された石の門から敷地の中に入ると、庭ともつかない狭い敷地になっており、奥にある石倉には頑丈な鉄の扉が設けられています。
門から入ってすぐの石壁に沿って、2体のお地蔵様が祀られた小祠が建てられていますが、小さいながらも木組みでできたその形状は、とても立派なものです。小祠の左側には黒御影石でできた墓誌が置かれ、先祖代々受け継がれてきたものであることがわかります。
石門の正面右脇には、説明板が建てられており、それには
「昭和4年に吉村家が築造。石切山産の軟石で造られ、耐火性、保温性、耐久性、通気性に優れている。石倉には麦、豆類、野菜、果物などを貯蔵した。」
と記されています。
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