(あしあと その277・厚別区の1・厚別の1)
野幌森林公園の一角にある「北海道開拓の村」。北海道百年を記念して設置されたこの敷地内には、道内各地に存在していた歴史的建造物が移築・復元されています。その奥まった農村群の地区の中に、旧信濃神社の社殿が移築保存されており、その前の広場に「地神碑」が建てられています。
北海道にある地神碑は五角柱の形状をしており、碑の5面それぞれに祭神の名前が刻まれています。ここに移設された地神碑の碑面には、
「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」、「少名彦命(すくなひこのみこと)」、「誉田別命(ほんだわけのみこと)」、「稲倉魂命(うかのみたまのみこと)」、「大己貴命(おおなむちのみこと)」の名前がそれぞれ刻まれています。このうち誉田別命は、応神天皇の諱(いみな)になります。
天照大御神の名前が刻まれた碑面を正面として、台座の正面と右側面の2面に、寄附金額などとともに「發起人名」として8人と「寄附人名」として20人の氏名が、それぞれ刻まれています。
また、台座の左側面には、「明治三十四年三月二十一日」と刻まれています。
現在、札幌市内に十数か所あると言われている「地神碑」は、主に北区内に散在していますが、その一部は南区にもあります。この五角柱の地神碑は、瀬戸内地方特に徳島県からの移住者が多い土地に建てられているそうです。
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