「地神碑」。

(あしあと その307・北区の17・茨戸の1)

東茨戸にある茨戸神社。この境内に五角柱の「地神碑」が建てられています。

石造の鳥居から正面奥に古い木造の神殿を望みながら、すぐ左手の境内を見渡すと、手入れの行き届かない草原の中に石碑が建っているのが見えます。

五角柱のそれぞれの面には、正面から時計回りに、「天照大皇神(あまてらすすめおおかみ)」、「稲倉魂命(うかのみたまのみこと)」、「埴安姫命(はにやすひめのかみ)」、「少彦名命(すくなひこなのみこと)」、「大巳貴命(おおなむちのみこと)」と刻まれています。

碑の台座には、正面に「青森信託株式會社 茨戸農場 氏子中」と刻まれています。

台座の背面には、「昭和十一年九(?)月廿三日」に続き、「大(以下不明)發起人」として7人の氏名が刻まれています。

五角柱の地神碑は札幌市内の北区に集中して存在し、それは五穀豊穣を祈願するために建てられたものです。そのためそれぞれの面、農業にゆかりの深い神様の名前が刻まれています。元は四国に伝わる形状の碑で、四国からの入植者が多い地域にこの碑が建てられているそうです。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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