「針供養歌碑」。

(あしあと その525・豊平区の65・豊平神社の2)

豊平神社の境内に並ぶ碑の一つが、「針供養歌碑」です。

白御影石でできた台座の上に、自然石でできた碑が載せられています。碑前の台座上は、針供養の際に使用済みの針が並べられる祭壇になっています。

碑の背面には、

「昭和三十六年十二月八日建之 北海道文化服装学院 院長 谷内勝子 外在校生一同 豊平婦人會 美園婦人會 (以下不明)」

と刻まれています。

碑の脇には説明板が立てられており、それには

「針供養歌碑

針供養は縫い針に感謝し裁縫技術の上達を祈る日本古来の行事

折れたり曲がった針を豆腐やこんにゃくに刺し神社に納めたり川や海に流す風習だったが安全のためにも針塚を建て針の冥福を祈るようになった

この針供養碑は 北海道文化服装学院谷内勝子学院長と在学生 豊平婦人会 美園婦人会の協力によって 昭和三十六(一九六一)年十二月八日針供養の日に建てられた

碑に刻まれている短歌と書は 北海道の代表的な歌人小田觀螢氏(一八八六~一九七三)の作

針をのぶる

裁ち縫ひに はげむをみなら 数々の 折れたる針を いとほしみつつ

学校法人谷内学園 北海道文化服装専門学校(住所略)」

と記されています。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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