「忠魂碑」。

(あしあと その557・厚別区の13・厚別の8)

厚別中央にある信濃神社は、住宅街の中に広い境内が広がる古刹です。表参道の入り口にある鳥居のすぐ脇に3基の石碑が建てられています。

その一つが「忠魂碑」です。太い注連縄がかけられた碑の碑面には大きく「忠魂碑」と刻まれ、その脇に「陸軍中将從四位勲二等功三級内野辰次郎書」と添えられています。

碑の背面には「戦歿者芳名」として数名の氏名などが刻まれていますが、高さがあって地上からはちょっと判読しにくいです。資料によると、戦死年月日、場所及び階級が記されているそうです。

碑の台座には多数の氏名が刻まれていますが、これは碑面が建てられたきっかけとなった日清・日露の両戦争以降に戦死した者たちの氏名です。

台座の背面には、「大正九年九月建之」の下に「発起人」、「建設委員」、「常任委員」の氏名が刻まれています。

内野辰次郎氏は福岡県出身の軍人で、建碑当時は旭川に拠点を置く帝国陸軍第7師団の師団長を務めていました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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