「行啓記念碑」。

(あしあと その149・豊平区の17・旭町の1)

豊平区旭町にある北海高等学校。その前身は、明治18年に現在の中央区南2条西1丁目に創立された北海英語学校になります。明治34年に開設された同校中学部が、明治38年に北海道で戦前唯一の私立中学となる北海中学校と改称され、明治42年に現在地に移転しました。平岸通に面した北海高等学校の正門を入ってすぐ右手の前庭に、大きな石碑があります。

それは、明治44年に当時皇太子殿下であった大正天皇が行啓した際に、同校を訪問したことを記念して建てられた「行啓記念碑」です。

碑の背面には、

「明治四十四年八月二十九日大正天皇皇太子殿下トシテ北海道行啓ノ際本校臺(台)臨ノ光榮(栄)ヲ荷フ

北海中學(学)校長戸津高知識」

と刻まれています。

戸津高知は、同校の第2代校長を務めた人物で、大正4年から昭和23年までの長期にわたり在任していました。このことから、この碑は大正4年以降の大正天皇御在位中に建てられたものであることがわかります。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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