(あしあと その229・豊平区の27・月寒の3)
昭和16年に、旧陸軍北部軍司令官官邸として建てられたつきさっぷ郷土資料館の敷地内に、いくつかの石碑が置かれています。
一番右側に配置されているのが、「聖蹟」碑です。白御影石でできた直方体の碑の碑面には、独特の字体で大きく「聖蹟」と刻まれています。
碑の背面には「昭和十二年十一月建設」と刻まれています。
碑の右側にはブロンズ製の2枚の説明板が上下に並べて建てられており、それには
「昭和十一年十月
天皇陛下親シク北海道ニ於テ陸軍特別大演習ヲ統監セラルルヤ五日當聯隊將校集會所ニ於テ御休憩被爲在營庭ニ於テ講評ヲ賜フ
偶〃歴史記念舘ニ行幸被爲在天覧ヲ賜フ聯隊長片山大佐諸名ニ就キ伏奏ス
茲ニ碑ヲ建テ以テ光榮ヲ後世ニ傳フ」
「昭和十一年十月
天皇陛下親シク北海道ニ於テ特別大演習ヲ統監セラレ仝月五日當聯隊營庭(北々西四二度三一分距離二六一米九八四ノ地〇ニ於テ御講評ヲ賜フ
茲ニ之ヲ記シテ聖蹟ヲ後世ニ傳フ」
と、それぞれ同様の趣旨が記されています。
さらにこの2枚の銘板の下には、
「この石碑は月寒東1条5丁目にあったものを現在地に移したものです。 平成18年10月」
と記されています。
この碑は、現在地に移築されるまで、月寒東1条5丁目の個人宅の敷地内にありました。月寒地区には、かつて陸軍歩兵第25連隊の駐屯地が広がり、陸軍のさまざまな施設が置かれていました。終戦後、軍用地は民間に払い下げられて住宅地が広がりましたが、この碑が建てられていた戦争歴史記念館の敷地を民間人が取得した後も、この碑が残されていたということです。その当時は、碑の台座の下にさらに大きな石組の
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