「豊平神社 旧社号標」。

(あしあと その582・豊平区の70・豊平神社の6)

豊平神社の社殿に向かって左側の境内の奥に、「豊平神社 旧社号標」が立てられています。台座の上に札幌軟石でできた標柱が立ち、その碑面には大きく「豊平神社」と刻まれています。

碑の背面には「御大典記念」と刻まれ、その下には6人ほどの氏名が刻まれているようですが、その文字のほとんど風化してしまって解読できません。ただ、一番右側に刻まれた人物は、豊平神社の創設に深く携わった阿部仁太郎ではないかと思われます。碑の右側面には、「北海道廳長官澤田牛麿書」と刻まれています。

碑の左側面には、「札幌市豊平四條十三丁目鎮座 昭和三年五月建之」と刻まれた下に続けて、「石工 山崎岩〇」と刻まれています。

碑面の文字を揮ごうした澤田牛麿は、高知県出身の政治家で、陸軍省を振り出しに青森県知事などを歴任した後、第19代北海道庁長官に就任しました。

「歴史のあしあと 札幌の碑」(東部版)

「歴史のあしあと 札幌の碑」 ふとしたことで、札幌とその近郊に残された石碑や記念碑が気になり始めました。 歴史が刻まれてきた碑の数々を、後世に引き継いでいけたらと思います。

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